IDEOの言葉04

P100~101

学生から最良の資質を引きだすユニークな
戦略をもっている。
最初の授業で、彼は一年生全員にAを与えると話す。
そのための条件は一つ。
最初の課題として、
授業の最終日の日付でザンダー宛てに手紙を書き、
自分がA評価を得るに値する理由を説明するのだ。


『可能性の技術』という本をかいたザンダーは、
この大胆な役割の逆転にはいくつかの
有益な面があると信じている。
まず、これによって学生が大きな自信をもつようになる。
次に他者に対する非生産的な攻撃がなくなる。
勝者は少数しかないないと考える人がやりがちなことだ
(だから私たちはベルカーブの等級づけに大きな欠陥が
あると考えている)。
しかし、最も重要なのは、学生たちがA評価に値する結果を
出そうといつもひたむきに努力することだ。
ザンダーの考えでは、学生たちは従来のように教師から
Aをもらうためよりも、自分自身にA評価を与えるために、
いっそうの努力を惜しまないものだ。